ラジオ日本「THE BEATLES 10」でジョン・レノン10と題して、ソロ曲のランキングを開催。1940年生まれ、もし生きていたら10月9日に79歳の誕生日を迎えていたジョンの名曲2019年のランキング20曲を選出した。まずは20位から15位まで。
20位 Mind Games(マインド・ゲームス)
【カンケ】1973年発表のアルバム『マインド・ゲームス』からタイトルナンバー「マインド・ゲームス」これは去年お休みしましたけど、2017年には6位、その前も殆ど入ってまして超常連ですね。
まあシングルというのもありますし。非常に人気の高いナンバーです。今年も20位につけました。
19位 Mother(マザー)
【カンケ】1970年発表の実質的にはファースト・アルバムと言っていいんじゃないでしょうかね。『ジョン・レノン・プラスティック・オノバンド』、『ジョンの魂』という邦題が付いていますけど、こちらの冒頭のナンバーです「マザー」。
こちらも常連ですよ、去年も7位、その前も12位、その前8位、11位。最高位は2012年、13年の7位。ということですから、1位を獲ったワケでもないんですけどね。
これね「ジョン魂」の最初の針を落とすとびっくりしますね。「ゴンゴンゴン」がまず続いて、その後に「マザー」と絶叫ですからね。
18位 One Day (At A Time)
【カンケ】1973年のアルバム『マインド・ゲームス』から「One Day」、副題が「(At A Time)」と。
なかなかこの副題というのが、印象に残る副題とすぐ忘れちゃう副題とありますけど「At A Time」とはじめて読み上げて「ああそうだ」と思いますね。
17位 Stand By Me(スタンド・バイ・ミー)
【カンケ】1975年発表のアルバム『ロックンロール』から「スタンド・バイ・ミー」でした。
16位 Beautiful Boy (Darling Boy) (ビューティフル・ボーイ)
【カンケ】1980年発表のアルバム『ダブル・ファンタジー』から「ビューティフル・ボーイ」、副題が「 (Darling Boy)」。
ヨーコの「Beautiful Boys」という曲があるんですよ。『ダブル・ファンタジー』自体がタイトルどおり半々なんですよね。
僕なんかが買った頃はカセットにすぐね、まず落とすんですけどA面をジョン、B面をヨーコにして、B面はあんまり聴きませんでした。やっぱりね「キス・キス・キス」親に聞こえたくないです。
当時ご家庭でジョン・レノンの新譜が出るっていうんで、シングルのほうでA面が「スターティング・オーヴァー」、B面が「キス・キス・キス」とこれも対になっているわけですよ。
ジョンとヨーコの会話のアルバムなんですね。本当はセットで聴かなければならないです。あの曲順で聴かなきゃいけない、それが正しい鑑賞法なんです。だけどその鑑賞法は説明されてないんです当時は。
それで「やった」って買ってきてね「スターティング・オーヴァー」を聴いて「いいね」って、でB面はどうかなって聴いたらアレですよ…(笑)。「抱いて」ですからね。
そんなアルバムのなかで「ビューティフル・ボーイ」。本当に心安らぐ、そんな比較対象していいのかという。ヨーコの方も「ビューティフル・ボーイズ」というのがあるんですよね。それもとっても素敵な曲です、あまり当時聴きませんでしたけどね。
15位 How Do You Sleep? (眠れるかい?)
【カンケ】1971年発表のアルバム『イマジン』から「眠れるかい?」。「ジョン10」では過去2回しか登場していませんね。内容が内容だからですか。
【リスナー】最初にこの曲を聴いたとき、その余りにも直接的な個人攻撃に本当に驚いた1曲ですが、今ではそのジョンらしい歌詞がけっこう気に入っているナンバーです。
また特に印象的なバックのストリングスもこの曲のサウンドには欠かせないアレンジではないでしょうか。よりドラマチック感が増しているようでジョンも気に入っていたのではないかと、そんな気がします。
それにしても「サージェント・ペパーズ」「イエスタデイ」「アナザー・デイ」といった実際の曲名を持ち出してストレートにポールを中傷するジョンの心境はどうだったのでしょうか。
やはりポールのアルバム『ラム』でのジョン批判に対し相当腹を立てた結果なのでしょうか。今となっては昔仲の良かった兄弟のちょっとした兄弟ゲンカのようなものと取れるかもしれませんが、当時は相当険悪な関係なのでしょうね。なかなか印象的なこのナンバー、アルバム中でも傑作だと思います。
【カンケ】本当に曲がアレンジも含めて出てますし、ビートルズっぽいアレンジですよ。ジョージ・マーティンが「I Am The Walrus」とかで確立したポルタメントという音がすぐドからミに行くときに飛ばない緩やかに、これをポルタメントというんですけど。
これがジョージ・マーティンがビートルズのストリングスのパフリックイメージを一つつけた大きなことなんです。これを使ってるんですよね。
これを中身がポールの悪口ですから、そこもジョージ・マーティン風を出して盛り付けしたのかなと言うふうにも取れますよね。
でもこれねやっぱりね、仲の悪いことも当時知っていましたけど、僕小さい頃も知ってましたけど、この訳詞を見た時ショックでしたよ。「こんなことをこんな形で出すの」という、直接的ですから。
ポールのジョン批判の曲が「Too many people」とか色々あったとしても「ジョンなのかな…」とか、想像の中なんですよ。ジョンの攻撃って凄いんですよね。
実際だって曲名とか出してこき下ろすワケでしょ。「こんなこと歌にのせていいんだ」っていう、僕もの凄い小さい頃ショックでしたけどね。ちょっと嫌いになりますよ。
でもそれも含めてジョン・レノンなんだなという。それがこの人の魅力なんだなと段々やっぱりね。なかなかみんなこういうこと出来ないじゃないですか。それがいい事とかに対してもそうですよね。
そして世の中に対して「本当はこれが正しいいんじゃないか」とか、なかなかみんなが口にできないことをやっぱりやってみせる、そしてそういう生き方をしてしまう人。だから説得力があるっていう、これはジョン・レノンがジョン・レノンたらしめる一つの証ですからね。この曲もそうなんでしょうね。
いやあ当時はビックリしましたよ「ポール可愛そう」とか思っちゃったもん素直に。『イマジン』のアルバムを買ったらポロッと落ちてきたんだよポストカードが、「何だ?」と思ったら豚の頭を抱えている「あれ、これポールの『ラム』の」あれも凄いびっくりしましたけど、「こんなことしていいんだ…」と思って。でもジョン・レノンだからいいのかと。(つづく)