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坂崎幸之助とタブレット純が語るグループ・サウンズの世界(3)行川アイランドとグループ・サウンズの話

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JFN系『坂崎さんの番組という番組』に芸人のタブレット純が出演。著書『タブレット純のGS聖地純礼』(星雲社)の冒頭にも登場する行川アイランドとグループ・サウンズとの関わりについて語った。

グループ・サウンズ巡礼という名の廃墟ツアー

【坂崎幸之助】この本の方に戻るとね「GS聖地純礼」。まあ山中企画の山中さんがねえ。幾つかの巡礼ということですから、例えば行川アイランドだとか、原宿のクロコダイルだとか、新宿アシベだとかね。色々なところにタブ純が山中さんと行くんだけど、その各地各地でだいたいこの山中さんとのやり取りが…ちょこっと書かれているんですけど。それがスゲエいいスパイスになってるんですよ。

【タブレット純】本当ですか(笑)。
【坂崎幸之助】ただタブレット純が巡礼するってだけじゃなくって、山中さんって知らないんだけど。なんか山中さんとのやり取りがね、すげえ面白くてね。うん。いい味になっているから。

【タブレット純】最初はけっこう真面目な本にするつもりだったんですけど。「 こんなにこの本は経費が出ないのか」というのがわかってきたりすると、そのテイストになって……。

グループ・サウンズの営業が盛んだった千葉・行川アイランド

【坂崎幸之助】山中さんがいいコレになってるんですよ。それでタブ純が文章を勿論書くんだけど、その後にインタビューをね、各地でまつわるというか縁のある人と。

【タブレット純】実はそんなに聖地でもないってところも結構混ざっていたり「なんでココは行かないんだ」とか。場所を実は突き止めてなく終わっているとか。

【坂崎幸之助】これはタブレット純としてのね。わかってる範囲というか、そういうところだもんね。
【タブレット純】特に最初の行川アイランドというのは、これは実は全然GS聖地ではないですけれども。

【坂崎幸之助】小学校が中学校の時に行ったなあ学校で。
【タブレット純】行ったことあるんですか(笑)。
【坂崎幸之助】行ったことあるんですよ行川アイランド、千葉ですよね?

【タブレット純】千葉の勝浦だったかな。
【坂崎幸之助】あっちの方か。今全然無いんですかこれ? 本みると電話ボックスも入れなかったと。

【タブレット純】もう閉園して20年ぐらい経つ。
【坂崎幸之助】トンネルがあって。
【タブレット純】ああ、ありました。

【坂崎幸之助】そしてそこに有刺鉄線が貼られているって。
【タブレット純】そうですね。その現役時代は、ちゃんとそのトンネルを抜けるとパラダイスが広がっている筈だったんですけど、今は完全に侵入者を拒む状態になっていて…。

【坂崎幸之助】誰も入れないですか今は? 何になってるんだろうね。
【タブレット純】もう中も完全に更地というか。
【坂崎幸之助】誰も何も使ってないの?

行川アイランドで録音されたスウィング・ウエストのライブを手がかりに…

【タブレット純】一応「再生します」というようなことを言って、すでに20年ぐらい経ってしまっていると。
【坂崎幸之助】こういうのはなかなか誰がやるというとなるとお金もかかるし。

【タブレット純】たぶんちょっと難しいんじゃないかと、現地の人も言っていたんですけど。
【坂崎幸之助】そこはGSとけっこう縁のある地なんですか? この本の最初に出てきますけど。

【タブレット純】手始めに行ったという感じで、この本を「どういう本にしていこうかな」と思いながら、もともと一人旅が好きなので行ってみたんですけども。僕的にはスウィング・ウエストというグループ・サウンズが。

【坂崎幸之助】湯原昌幸さん。
【タブレット純】湯原昌幸さんの、そのGSが行川アイランドでショウをしたという。たまたまファンの方が録っていたという録音したテープを中学時代に、それをダビングしてくれたことがありまして。

【坂崎幸之助】凄いね違法だ、違法だ。
【タブレット純】どの程度GSがそこで営業というかやっていたかも定かではないんですけど。

【坂崎幸之助】行川アイランドで演ってたんだ。その湯原さんがいたスウィング・ウエストを演りましょうよ生で。あそこはツインボーカルでしたよね?

【タブレット純】そうですね。梁瀬トオルさんという割と早く亡くなってしまったんですけど。この方が凄く歌がお上手で。

【坂崎幸之助】ちょっと背の高い。
【タブレット純】そうですね、スラッとした。
【坂崎幸之助】湯原さんに比べると。

【タブレット純】後にレッツゴーヤングという番組で、ダン池田さんのバンドでギタリストやっていた方で。
【坂崎幸之助】ニューブリード?

【タブレット純】そうです、ニューブリードでギタリストをやってて。歌が抜群に上手くて「ホイホイ・ミュージックスクール」では、凄く上手いということで合格したんですけども、ルックスがちょっと地味なので「お前ギターやれ」ということで、でもギターがめちゃめちゃお上手になっていて。

【坂崎幸之助】ちなみに「ホイホイ・ミュージックスクール」は布施明さんが出た、当時のオーディション番組です。
【タブレット純】望月浩さんも鈴木ヤスシさんも、木の実ナナさんも。
【坂崎幸之助】ああそうだ、そうだ。懐かしいなあ。

【坂崎幸之助】いい曲だなあ。これもあの頃を思い出すなあ。あの光景を、中学生ぐらいかなあ。
【タブレット純】妙に絵が浮かぶ曲ですよね。

【坂崎幸之助】好きだった。
【タブレット純】これのB面がなぜかジワジワとして。
【坂崎幸之助】これがB面だったの? 雨のバラード。

【タブレット純】そうですね、こっちの方がB面で。
【坂崎幸之助】僕シングルは確か両A面だったか、こっちがA面だったかなあ。
【タブレット純】最初の初期バージョンのシングルはB面扱いに。

【坂崎幸之助】ここにタブ純が持ってきたA面が「幻の乙女」B面「雨のバラード」扱いが雑だもんね。これは湯原さんがソロになった時も歌い直してたよね。ソロシングルというか。

【タブレット純】リメイクといいますか。これで特大ヒットとなってオリコン1位になるんです。
【坂崎幸之助】1位になったのか。そうか、最初スウィング・ウェストで歌ってた僕はイメージがあって。

【タブレット純】最初スウィング・ウェストのベーシストの植田嘉靖さんという方が作った歌で、作詞のこうじはるかというのも同一人物で、同じ方なんですけど。

【坂崎幸之助】同じ方なんだ、こうじはるかさん。
【タブレット純】オリコン50位と順位的にはあれなんですけど、ずっとオリコンチャートにいたという。ジワジワという。「幻の乙女」も凄い名曲でですね。

【坂崎幸之助】こっちは、なかにし礼さん、鈴木邦彦さん。
【タブレット純】「長い髪の少女」のコンビなので、割と曲調も世界観もなんかも凄く似ていまして。

【坂崎幸之助】聴いたことないかな。
【タブレット純】かなり、いかにもGSという世界観の歌なので、ちょっと。
【坂崎幸之助】聴きましょうよ「雨のバラード」のA面だった「幻の乙女」。

【坂崎幸之助】いいですね。
【タブレット純】好きなんですよ。(つづく)

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