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世界が注目ナイジェリアのオルテシーンの注目アーティストLADY DONLI(レディ・ドンリ)

投稿日:2020年7月15日 更新日:

LADY DONLI「Cash」

TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』で2020年7月は「アフロポップのイマがわかる4曲」と題して、音楽ライターの吉本秀純さんが選曲、2回目(7月14日放送)はLADY DONLI(レディ・ドンリ)の「Cash」を紹介した。

ナイジェリア発Alté(オルテ)シーンの代表アーティスト

オルテシーンを代表するシンガーLADY DONLI

LADY DONLIはナイジェリア出身の23歳のシンガーでナイジェリアのAlté(オルテ)シーンから登場したアーティスト。

(レディ・ドンリが)影響を受けているのはエリカ・バドゥであったり、リトル・シムズという今のイギリスの女性ラッパーだったり、そのへんに影響を受けながらナイジェリアとイギリスを往復しながらやっている女性シンガーなんですけど。

彼女が今ナイジェリアの若い世代で隆盛しているオルテというムーブメントの中心の1人みたいな存在で世界的に注目を集めてつつある人です。

吉本秀純 TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』7月14日放送より

Alté(オルテ)ムーブメントとは?

Alté(オルテ)とは一体どんなムーブメントなのか吉本さんが解説した。

オルテは英語の「alternative」という意味に近いんですけど。

最近ナイジェリアからヒップホップやR&B世代のアーティストが世界進出してドレイクとかと共演するようになってDJ WIZKID(ウィズキッド)やBurna Boy(バーナ・ボーイ)とかそのあたりの世界に進出しているミュージシャンがいるんですけど、そのあたりよりもう一歩若い世代ですよね。

割とヒップホップとかR&Bの洗練されたものが当たり前になってその上でもう一歩進んだものをやろうとしているナイジェリアの20代前半の若いミュージシャンの集合体というか、その界隈の人間たちをオルテと呼ぶんですけど、その1人ですよねレディ・ドンリは。

吉本秀純 TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』7月14日放送より

欧米と遜色のないアフリカの音楽シーン

LADY DONLIのPVより

レディ・ドンリの先進性については次のように解説している。

(若い世代のアフリカのミュージシャンは)ほとんど欧米のR&Bとかヒップホップと遜色ない音作りなんですよね。だからもうそこに追いつくのは当たり前で、同じ土俵でありながらアフリカらしさとかもう一歩進んだ音を提示してさらに上を行こうとしているような特徴があるかなと…。

レディ・ドンリが一歩抜けてるのはオルテ的な洗練された音作りをちゃんとマスターして、聴いても「エリカ・バドゥ以降」みたいな感じだと思うんですけど。

それでいて彼女はナイジェリアの北部のハウサ(人)の出身で、ハウサの教会音楽というのが、そういうパーカッシブなブラジル音楽に似ているような打楽器を使うような、彼女はそのハウサの教会音楽を聴いて育ったのでそのリズムを使ったり、割とアフリカのなかでもナイジェリアの音楽だけじゃなくてマリとかモロッコとか他の国の音楽も貪欲に聴いていて、その上で個性を出そうとしているので、僕らが聴いてもアフリカらしさもあるし、音も先進的で両方金揃えていて面白いですね。

吉本秀純 TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』7月14日放送より

なおオルテシーンに関しては上記のokadadaさんのコラムで非常に詳しく解説している。

【コラム】Altéについて、巡航する革新 https://fnmnl.tv/2020/05/28/98318

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